水泳選手のパフォーマンスを向上させるサプリメント4選

水泳選手のための栄養学

 

試合でタイムを縮めるためには、普段の練習で泳ぎを磨き上げ、試合に向けてコンディションを調整することが必須です。

 

しかし、それに加えてパフォーマンスを向上させる栄養素・サプリメントを摂取することで、さらにパフォーマンスを向上させることができます。

 

サプリメントは市販で手に入れることができますが、色々な種類があり、競技や目的によってサプリメントを使い分ける必要があります。

 

スイマーがパフォーマンス向上のために使用したいサプリメントは、次の4つです。

 

カフェイン
クレアチン
重炭酸ナトリウム
β-アラニン

 

この4つのサプリメントについて、どうしてこれらが効果的なのか、どのように摂取すればいいのかなどを解説していきます。

 

 

この記事を書いた人
栄養データアナリスト 中野卓

東京大学総合文化研究科卒業
スポーツ栄養学博士前期課程修了
大学まで20年間競泳をしてきた。背泳ぎ・バタフライ専門。
現在は水泳選手を中心に栄養データから食事のアドバイスを行っている。
Twitter、Instagramでも情報発信中!!

栄養データアナリスト 中野卓をフォローする

水泳選手が使いたいサプリメント1 カフェイン

 

 

カフェインは一般的に聞き馴染みのある栄養素だと思いますが、そのカフェインがスイマーのパフォーマンス向上において効果的であることがわかっています。

 

カフェインは、脳にあるアデノシン受容体というものに結合することで効果を発揮してくれます。

 

アデノシン受容体にアデノシンという物質が結合すると、疲労感を感じたり眠気を感じたりします。

 

しかしアデノシン受容体にカフェインが結合すると、アデノシンが結合できなくなり、疲労感や眠気などを抑えることができます。

 

よくカフェインには覚醒作用があり、夜に摂取すると目が冴えると言われますが、こうしたことが原因なのです。

 

水泳でも、後半になるにつれて脳で疲労を感じますが、カフェインを摂取することで疲労感を軽減し、パフォーマンス向上が期待できます。

 

他にも筋力が向上したり、脂肪の利用が増加して有酸素性パフォーマンスが向上するという報告もあるので、1500mなどの長距離でも効果を発揮してくれます。

 

カフェインは、試合の直前に摂取すると効果的です。30分〜1時間前に100〜300mgのカフェインを摂取しましょう。

 

普段からコーヒーなどをよく飲んでカフェインを摂取しているなら300mg摂取しましょう。そうでない場合は100mgでも十分に効果が期待できます。

 

エナジードリンク1本に含まれているカフェインの量はだいたい30mgなので、100mgとなると3本分飲むことになります。

 

聞き馴染みのある栄養素ですが、思っている以上に量が多く、摂取しすぎると耳鳴りがしたり頭痛がしたりするので、練習などで一度カフェイン100mgを摂取し、体調に異変がないかを確認してから試合で摂取するようにしましょう。

 

 

水泳選手が使いたいサプリメント2 クレアチン

 

 

クレアチンはより大きな力を発揮できるようにしてくれるサプリメントで、特に50mの選手ならば積極的に摂取したいサプリメントです。100mのタイムを伸ばすためにも取り入れたいサプリメントです。

 

クレアチンは、私たちの身体で爆発的なエネルギーを生み出す役割がある栄養素です。

 

私たちの体内にもクレアチンが蓄えられています。しかしその量には上限があり、ダッシュを初めてから10秒ほど持続できるくらいにしか蓄えられていません。

 

しかしサプリメントとしてクレアチンを摂取することで、体内に蓄えられるクレアチンの量が増加し、爆発的に取り出せるエネルギー量が増加し、50mタイムが縮みやすくなります。

 

100mでもクレアチンを摂取することで、トップスピードが向上し、最後までスピードを持続しやすくなります。

 

クレアチンは、1日20gを4回に分けて摂取しましょう。朝食・昼食・夕食・就寝前に5gのクレアチンを摂取します。これを2週間〜1ヶ月続けましょう。

 

クレアチンを摂取することで、体内の水分量が増加し、若干体重も増加します。そのため、狙っている試合の前に一度練習の試合でクレアチンを摂取した感覚を覚えおき、問題なければ狙っている試合でも使用する、というようにするとベストパフォーマンスを発揮できます。

 

 

水泳選手が使いたいサプリメント3 重炭酸ナトリウム

 

 

重炭酸ナトリウムは、疲れにくくする効果があるサプリメントで、特に100m、200mの選手ならば摂取したいサプリメントです。

 

100m、200mの後半は身体が重くなって思うように動かなくなると思います。よくこの状態を「乳酸が溜まった」と表現しますが、実は乳酸が溜まったためにこうしたことが起こっているのではありません。

 

激しい運動を行うと、確かに乳酸が作られます。しかし乳酸自体が疲労の原因になっているわけではありません。乳酸が作られると、乳酸から水素イオンが放出されます。それにより筋内のpHが低下し、それによりうまくエネルギーが作れなくなって身体が重くなってしまいます。

 

つまり100m、200m後半に身体が重くなるのは、乳酸が原因ではなく、水素イオンが原因だったのです(疲労の要因は複雑で、それ以外にも身体が重くなる理由はあります)。

 

激しい運動をしている時は、糖質からエネルギーを作り出しています。しかし、水素イオンは糖質からエネルギーを作り出す経路(解糖系)を抑制してしまうのです。

 

しかし重炭酸ナトリウムを摂取することで、筋肉で作られてしまった水素イオンは捉えてくれてpHを正常に維持し(緩衝作用)、長時間エネルギーを作れるようになります。そのため、100m、200mの後半でもしっかり身体を動かせるようになります。

 

重炭酸ナトリウムは、試合の24時間前から摂取し始めます。試合がお昼にある場合は、前日の昼食、夕食時に15g、試合当日の朝食で15g、試合の2時間前に20g摂取しましょう。

 

このように、レースが始まる20時間前までには1回15gを3回摂取し、試合の2時間前には20g摂取するような計画を立てましょう。

 

ただし重炭酸ナトリウムは、摂取した後に胃腸の不快感を感じることが多いです。そのため、練習の時に1度摂取しておき、胃腸の不快感がないかを確認してから摂取するようにしましょう。

 

もし不快感が出てしまった場合は、まずは試合2時間前の量を減らし、それでも不快感が軽減されないようなら全体的に摂取する量を減らしましょう。

 

それでも不快感を感じるようなら、重炭酸ナトリウムは摂取せずに、他のサプリメントを使用するようにしましょう(無理して摂取すると、逆にパフォーマンスを低下させることになります)。

 

 

水泳選手が使いたいサプリメント4 βアラニン

 

 

βアラニンも重炭酸ナトリウムと同じで、疲れにくくしてくれる効果があるサプリメントです。

 

βアラニンが疲れにくくしてくれるメカニズムも、重炭酸ナトリウムと同じです。βアラニンを摂取することで、乳酸から作られる水素イオンを捉えて、筋内のpHの低下を抑え、より長時間エネルギーを作り出せるようにしてくれるのです。

 

もう少し詳しい話をすると、βアラニンは体内でカルノシンという物質に変換され、このカルノシンが水素イオンを捉える働きをしてくれています。

 

βアラニンは、1日6gを4回に分けて、最低でも1ヶ月間摂取することで効果が表れ始めます。もし可能なら2ヶ月など少し長い期間を見てあげると効果を実感しやすいです。

 

重炭酸ナトリウムの場合は、重炭酸ナトリウム自体がpHの低下を抑える働きがあ流のですが、βアラニンの場合はそれ自体がpHを抑える働きがあるのではなく、βアラニンから作られるカルノシンにpHを抑える働気があります。

 

そのため、重炭酸ナトリウムと比べると長期間の摂取が必要になります。

 

それではカルノシン自体を摂取すればいいのでは、という発想も出てきますが、カルノシンは胃や小腸で消化されてしまうので、そのまま摂取しても即効性の効果は見られないのです。

 

普段の食事にプラスでこれらのサプリメントを利用することで、さらにパフォーマンスを向上させベストタイムを更新することができるようになります。

 

 

水泳選手に適切なサプリメントを

 

 

サプリメントは様々な種類が販売されていますが、特に水泳選手に効果的なサプリメントは今回紹介した4種類です。

 

競技によって必要なサプリメントは異なってくるので、水泳選手にぴったりなサプリメントを使って、ベストタイム更新を狙ってください!

 

役に立った、ぜひ実践したいと思ったら、Twitterでお友達にも教えてあげてください!下のボタンからツイートを投稿できます!

 

また分からないことがあればコメントにて回答させていただきます!

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました