本日は、
「アスリートは糖質制限を避けるべき理由」
について紹介します。
競技をしていると、減量しなければならない場面が出てくると思います。
そんな時、どのようにして減量しますか??
ダイエットというと糖質制限を思い浮かべるかもしれません。しかし、アスリートの減量で糖質制限を行うと、運動パフォーマンスが低下してしまいます。
糖質制限はかなり有名な食事法なので、周りでも実践している人がいるかもしれません。
だからといって、その方法があなたにピッタリとは限りません。
1人1人栄養状態は違うので、まずは今の栄養状態や食事から摂取している栄養素を知る必要があります。
今の食事でどの栄養素が足りないのか、バランスはどうなっているのかを見ることで、食事の改善策が見えてくるのです!
アスリートが糖質制限を避けるべき理由としては、次の3つが挙げられます。
2, 糖新生の亢進
3, 糖質制限でなくても減量できる
この3つについて解説します。
糖質は高強度運動時のエネルギー源
運動を行う時は、体内では糖質と脂質の2つの栄養素がエネルギー源として使われます。
脂質は主に内臓脂肪に蓄えられていて、一度血液の流れに乗り筋肉にまで送り届けられてからしか、筋肉でエネルギー源として使うことができません。
さらに、β-酸化という複雑な経路を通るため、脂質はエネルギー源として使いにくく、低強度での運動時に主に使われます。
一方糖質は筋肉の内部に蓄えられているので、脂質と比べて素早くエネルギーとして取り出すことができます。そのため、高強度運動を行う時には主に糖質が使われています。
競技では、必ず自身の出せる100%の力を発揮する場面があります。
そのような時には糖質がメインのエネルギー源として使われますが、糖質制限を行っていると、体内に十分な糖質が蓄えられておらず、100%の力を発揮することができません。
糖新生の亢進
糖質制限を行うことで、体内では糖新生という反応が起こります。
脳は身体を統率している非常に重要な器官ですが、脳は糖質を唯一のエネルギー減として使っています。
そのため、糖質制限を行うということは、脳のエネルギー源を断つことと同じなのです。
糖質制限を行うと、脳が使えるエネルギー源である糖質が体内に入ってこなくなり、脳が働かなくなってしまいます。
脳が働かないと身体の機能は停止してしまうので、そうならないように身体は筋肉を分解して、筋肉から糖質を作り出します。この反応が糖新生と呼ばれる反応です。
糖質制限を行うと筋肉を糖質に変える糖新生という反応が起こってしまうので、筋肉がどんどん分解されてしまいます。
体重も減りますが運動パフォーマンスが大きく低下し、思うように身体を動かせなくなってしまいます。
他にも筋肉を分解することで、有毒な物質であるアンモニアが発生し、腎臓に負荷がかかったり、長期間糖質制限を行うことで、糖質を体内に吸収できない状態になってしまい、消化不良が起こったり血糖値の乱高下が生じるようになってしまいます。
こうしたことからも、アスリートは長期間に渡って糖質制限を実施すべきでないと言えます。
糖質制限でなくても減量できる
減量の方法は、糖質制限のみではありません。糖質制限以外の方法でも脂肪を落とすことはできます。
ある研究では、摂取エネルギーを揃えて糖質を制限するグループ、脂質を制限するグループに分けたところ、長期的に見ると糖質を制限するグループよりも脂肪を制限するグループの方が、脂肪の減少量が多かったことが報告されています。
このことから、長期的に減量に取り組む際には、糖質を制限しなくても、その他の方法でも減量が可能ということが分かります。
さいごに
最近は糖質制限ダイエットが流行っていますが、この方法は短期的に体重を落としたい人にはある程度効果があります。
しかし、運動パフォーマンスを重視するアスリートには、かなり相性の悪いダイエット法なのです。
こうしたことを知らず、「ダイエットといえば糖質制限!」というように、なんとなく聞いた情報だけで実践してしまうと、大きなダメージを負ってしまいます。
適切な食事法は1人1人違います。
まずは、今の自分の食事を見直して、どの栄養素をどの程度摂取できているのか、どの栄養素を補うべきなのかを知っておきましょう。
今の食事を知ることで、どのような食事法をしないといけないのかが見えてきます!
・・・
話は変わりますが、
「エピングハウスの忘却曲線」
ってご存知ですか??
人間は、1日後には75%ものことを忘れている、というものです。
恐ろしいですね……。
でも、覚えておきたいことをしっかり頭に定着させる唯一の方法があります。
それは・・・
アウトプットすること
です。
今回は糖質制限について、危険な落とし穴があることを紹介してきました。
しかし、その理由を理解しておかないと、
何となく体重を減らすために糖質をカットしよう
と、つい思ってしまいます。
なので、糖質制限がどうしていけないのか、
いつものLINEにアウトプットしてみてください!
書き出すだけで定着率が上がり、ライバルと差をつけることができますよ!
また明日もLINEで栄養の情報をお届けするので
楽しみに待っていてください!