こんにちは。スポーツ栄養サポーター中野卓です。
昨日は、僕自信スポーツ栄養を実践することで2年間全くベストが出なかった状態から、目標だった大会に出場できベストを出して引退できたということをお伝えしてきました。
その後僕は大学・大学院でスポーツ栄養を学び、学会発表を行ったり海外誌に投稿する論文を執筆しています。
そして、僕が実践してきたスポーツ栄養をお伝えした選手もすごい結果を残してくれています!
このように、スポーツ栄養を通して目標を成し遂げる感動を手に入れ、自分に自信をつけて肉体的にも精神的にも大きく成長している選手が多くいます!
しかし、間違った知識を身につけて取り組んでしまっていた選手も見てきました…。
それは僕の大学の同期の選手でした。
彼は体格が大きい方で、筋肉もある程度ついていましたが、脂肪も少し多く、体脂肪を減らせばタイムが縮むと考え、体重を落とすために糖質制限をしていました(後から聞いた話だったので、その当時は気付きませんでした..)。
しかしアスリートにとって糖質はエネルギー源。糖質を摂らずに運動をするというのは、自分の身体を削っているのと同じ。
彼はそのことに気づかずに、体重が減るからと言って糖質制限を続けていました。
最初の方は、体重は思った通りに減ったそうですが、同時に力が入らなくなってきたという話を僕にしてきたことがありました。
彼は「練習量が足りないから体力が落ちたんだ」と考え、食事はそのままにいつも以上に練習で追い込んで筋トレもガッツリ始めました。
しかしその数ヶ月後、熱を出して倒れてしまったのです…。
その時は数日で復帰したものの、その後熱を出したり風邪をひいたりというのを繰り返してしまいました。
とうとう自分でも身体がおかしいということに気づき病院で診てもらったところ、「オーバートレーニング症候群」だと言われたようです。
オーバートレーニング症候群とは、摂取エネルギー量が不足した状態で激しいトレーニングを慢性的に行うことで陥ってしまうもので、顕著に体力の低下が見られます。
彼はその診断を受けてから立ち直ることができず、練習にもこなくなり姿を消してしまいました…。
また僕がカウンセリングを実施した女子陸上長距離選手は、疲労骨折に苦しんでいました。
長距離の選手はやはり体重が軽い方が有利になるので、食事の量を減らしながら練習をしていました。陸上長距離選手の中では食事を食べない方がいい、という文化もあるようで、食事量を減らすのがいいことだと思いこんでいました。
体重はある程度コントロールされているものの、なかなかタイムが縮まない。練習でも力が入らないし毎日疲れが抜けきれずに練習している…。
そんなある日。すねの部分に鈍痛が…。
今日は調子が悪いだけと思い練習をしていましたが、痛みに耐えられなくなりその日は練習を中断して病院に行くことに。
レントゲンを撮ってもらったところ、「疲労骨折」と診断されたのです。
女子アスリートの三主徴と呼ばれるものがあります。これは「エネルギー不足」「無月経」「骨粗しょう症」の3つのこと。
激しい運動を行いながら食事を食べないと、「エネルギー不足」になります。
すると、次に「無月経」が引き起こされます。エネルギーは身体を大きくしたり生命活動を維持したりするために必要です。月経を引き起こすためにもエネルギーが必要です。
しかしエネルギーが不足してしまうと、まずは自身の生命活動を優先するために、無駄なエネルギーを極力使わないようになり、無月経になってしまいます。
月経が正常に起こっているとホルモンバランスが整い骨代謝も正常に行われますが、月経が起こらないと骨代謝に異常が生じ、骨粗しょう症になってしまうのです。
それに気づかずに激しい練習を行ったり食事を制限していると、骨に過度な負担がかかり疲労骨折を引き起こしてしまうのです。
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このように、正しい食事の知識を持ち実践できないと、よかれと思ってやっていたことがかえってマイナスになってしまう、なんてことがあります。
正しい知識を持った上で行動に移していくということは非常に重要です。
今こんなことで悩んでいませんか?
・疲れが取れにくい
・周りの選手と比べて体格が小さい
・後半いつもバテてしまう
・練習しているのに成果が出ない
これらは正しい栄養の知識を身につけて実践することで解決できます!
明日からもベストを出すために栄養面でできることについて発信していきますので、ぜひ読んでみてください!