お子さんの身長が少しでも大きくなってほしいというのは、子を持つ親として誰もが思うことではないでしょうか。
周りの子と比べてウチの子は小さいな…。
もっと身長が高いとスポーツでも有利なのに…。
そう思われている方も多いはず。
身長を伸ばすにはどうすれば良いのでしょうか?
身長が伸びる仕組み
まずは身長が伸びる仕組みを知っておきましょう。
どうして身長が伸びるのかを知れば、本当にやるべき対策が見えてきます。
身長が伸びるのは骨が伸びるから
身長が伸びるのはズバリ、骨が伸びるからです。
骨は骨端線という先端部分で、骨芽細胞によって作られます。つまり、骨端線の部分で骨をしっかり作れるようにできると、身長を伸ばすことができます。
ここが正常に行われていないと、周りの子と比べて身長が低くなってしまう原因となります。
骨の合成が正常に行われるためには、そのためのエネルギーが必要になります。そもそもご飯を食べている量が少ない場合、身長が伸びにくい傾向にあります。
その他にも骨を作る栄養素や骨の合成に関わる栄養素が必要となります。
骨を作っているのは様々な栄養素
骨の合成がしっかり行われれば身長が伸びていきますが、それではどうすれば骨の合成がしっかり行われるようになるのでしょうか?
そのためには、まずは骨がどのような構造になっているのかを知っておく必要があります。
骨はカルシウムでできているというイメージが強いかもしれません。しかし、それだけではありません。
骨はコラーゲン繊維というものが中に埋まっていて、その周りをヒドロキシアパタイトという、リン酸とカルシウムが結合した物質が覆っています。
鉄筋コンクリートをイメージしてもらうと分かりやすいです。鉄筋コンクリートは、コンクリートの中に鉄筋が埋め込まれていますが、骨は鉄筋部分がコラーゲン繊維、コンクリート部分がカルシウムになっています。
そのため、カルシウムのみ摂取していても、骨を作ることができません。骨を作るためにコラーゲン繊維を作ることも大切です。これらの栄養素をしっかり摂取することがとても大切ですし、栄養素をしっかり吸収できるよう、胃腸の状態を整えておくこともとても大切です。
身長を伸ばすための栄養素はこれ!
ここまで子どもの身長が伸びる理由について解説してきました。
身長が伸びるのは骨の細胞が増殖していくからです。骨はカルシウムだけでなく、コラーゲン繊維も重要であることをお話してきました。
それでは具体的に身長を伸ばしていくのに、どういった栄養素が必要なのでしょうか。
結論、以下の栄養素は特に意識すべきものです。
2, ビタミン・ミネラル
3, 抗酸化物質
この3つが、身長とどう関わっているのか詳しく解説します。
たんぱく質はコラーゲン繊維を作る栄養素
骨はカルシウムでできているというイメージが強いかもしれませんが、実は骨の中にコラーゲン繊維が鉄筋のように埋まっているとお話してきました。
コラーゲン繊維は、たんぱく質を材料として作られています。この部分がしっかり作れないと、身長は伸びづらくなるので、コラーゲン繊維を作るたんぱく質をしっかり補う必要があります。
ビタミン・ミネラルは骨の合成のあらゆる場面で必要
続いてビタミン・ミネラルですが、これはかなり骨の合成と関わっています。
先ほどのコラーゲン繊維を作るためには、特にビタミンCと鉄分が関わっています。
骨のコンクリート部分はカルシウムでできているというイメージが強いかもしれませんが、実はリンやマグネシウムも含まれています。
骨にカルシウムなどを定着させるためには、ビタミンKが関わっています。あまり聞かない栄養素かもしれませんが、骨の合成に大きく関わっています。
また、ミネラルは吸収しづらい栄養素なので、食べたものがしっかり体内にまで届いているかも確認する必要があります。
カルシウムの吸収にはビタミンDが欠かせません。またカルシウム・マグネシウム・リンを吸収し体内で使えるようにするためには、2:1:1から1:1:1が理想の比率と言われています。
このように、骨を作るためには1つの栄養素が大切、というわけではなく、様々なビタミン・ミネラルをバランスよく摂取していくことがとても重要であることがわかります。
よくお話するのは桶理論というものです。桶は1枚1枚の板を組み合わせて作られていますが、どれか1つの板が短いと、その部分までしか水が入りません。
栄養素もこれと同じで、1つでも足りないものがあるとその部分までしか体内で働きません。そのため、特定の栄養素だけでなく、全ての栄養素をしっかり補う必要があります。
骨が壊されないよう対策する抗酸化物質
骨は様々な栄養素が関連し合いながら作られていることをお話してきました。全ての栄養素をバランスよく摂取していくことが、身長を伸ばす上でかなり大切になってきます。
そしてもう1つ重要なのが、骨が壊されないように対策をすることです。
体内では、活性酸素というものが作られています。これは骨や筋肉、DNAなど体内のあらゆるものを傷つけてしまう物質で、病気の原因の9割が活性酸素とも言われています。
身長を伸ばすという観点でいくと、活性酸素は骨を破壊してしまうため、せっかく細胞が増殖して骨を伸ばそうとしていても、それを壊されてしまっては身長が伸びづらくなってしまいます。
そのため、活性酸素によって骨が壊されないように対策していくことも非常に重要です。
活性酸素は、抗酸化物質というものによって除去することができます。
抗酸化物質にはビタミンA・C・Eやポリフェノール、アスタキサンチン、α-リポ酸、コエンザイムQ10など様々な栄養素があります。
ではこのうちの1つを摂取すれば活性酸素の対策ができるかというと、そうではありません。抗酸化物質は、それぞれが助け合いながら活性酸素を倒しています。これを専門用語で抗酸化ネットワークと言います。
イメージとしては騎馬戦と同じです。騎馬戦は4人1組で1つの騎馬を作りますが、1人でも欠けてしまうと戦えませんよね。抗酸化物質も、全てがチームを組んで闘うので、どれか1つでも足りないと活性酸素を倒せなくなり、身長が伸びづらくなります。
ここまで少し長くなってしまいましたが、結論身長を伸ばすために何を意識すべきかと言うと
2, ビタミン・ミネラル
3, 抗酸化物質
の3つが重要です。
身長を伸ばすには消化吸収の状態も整えよう
ここまで身長を伸ばすためにどんな栄養素が関わっているか解説してきました。
身長を伸ばすにはカルシウムというイメージが強いかもしれませんが、実は全ての栄養素をバランスよく摂取しないと身長が伸びないということをお伝えしてきました。
加えて抗酸化物質も摂取できると、さらに身長を伸ばすというところに関わってきます。
もちろんこれらの栄養素を意識して摂取していくことも大切なのですが、もう1つ意識したいのが、消化吸収の状態です。
食べたものは消化吸収されてようやく体内に届きます。そのため、消化吸収の状態が悪いと、せっかく摂取した栄養素が体内に届かなくなってしまいます。
消化吸収の状態が悪いというのは、穴の空いたバケツで水を入れようとしているようなものなのです。身長を伸ばすために消化吸収の状態も整えましょう。
便秘・下痢気味だったり、食べた後にお腹が貼ったり、食欲がなかなか沸かなかったり何かしらの食事制限をしたことがある、という方は消化吸収に問題がある可能性が高いので、より意識しておきたいポイントです。
特に小腸は栄養素の吸収に関わる大切な場所なので、必ず腸内環境は整えておきましょう。
腸内には、善玉菌と悪玉菌と呼ばれるものがあり、このバランスが大切です。悪玉菌が増えると腸内環境が悪化して消化吸収に悪影響が出てしまいます。
そうならないよう、善玉菌と言われる菌をしっかり補っていくことが身長を伸ばす上で非常に大切になります。
身長を伸ばすためにサプリを活用するのもあり
身長を伸ばすためには、
2, ビタミン・ミネラル
3, 抗酸化物質
を意識的に摂取していくことが大切だとわかりました。そして、これらの栄養素をしっかり体内に届けるために、消化吸収の状態もよくしておくことが大切だということもお伝えしてきました。
では実際、どんなものを食べるとよいのでしょうか?
結論、私は「主食・主菜・副菜・汁物」の定食型の食事を食べながら、サプリメント・プロテインを活用し必要な栄養素を補っていくことを推奨しております。
食事のバランスを整えることは、しっかり糖質・たんぱく質を摂取し脂質を押さえるために大切です。これができないと、身長を伸ばすためのエネルギーを確保できなかったり、腸内環境が乱れたりする原因になります。
しかし、食事だけでは身長を伸ばす栄養素を摂取できないという現実もあります。
「たくさん野菜を食べればいいのでは?」
というお声もいただきますが、実は現代の野菜は昔と比べてかなり栄養価が落ちています。
その上農薬がかなり大量に使われているため、野菜をたくさん食べるということは栄養素があまり含まれておらず、農薬がたっぷりのものを食べるということになります。
野菜から栄養を補えないとなると、ビタミン・ミネラルをバランスよく、十分な量摂取するのがかなり難しくなります。そのため、マルチビタミン・ミネラルのサプリメントを活用して、足りない栄養素を補うよう推奨しております。
とはいえ、様々なサプリメントが販売されていて、どのサプリを飲めばいいのか分からないというお声もよくいただきます。サプリメントってなんか怖いイメージがある、というお声もよくいただきます。
実際、日本のメーカーではサプリメントによる健康被害も報告されています(日本はサプリ製造の法律がかなり緩いので、私は日本メーカーは全くおすすめしません)。
しかし、サプリメントについて正しく理解して安全で効果があるものを選べると、しっかり身長を伸ばすことができます。
私もこれまで数多くのサプリメントメーカーを見てきました。やはりサプリメントを勧める側の人間なので、もし勧めたメーカーで問題が発覚してしまうと、私の信頼にも関わってしまいます。
そのため、サプリメントについてかなり学んできましたし、サプリがどのように作られているのか、かなり多くのメーカーを見てきました。
その中で唯一「ここなら絶対に間違いない」というメーカーがありましたので、みなさまにはそのメーカーのサプリメントを推奨しております。
身長を伸ばすなら、そのメーカーから発売されている「身長爆伸びセット」を試していただくと良いです。
私が推奨しているのはどんなメーカーなのか、「身長爆伸びセット」は具体的にどういったセットなのかは、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
身長を伸ばしたい人からよくいただくQ&A
これまで1000組以上の親子の栄養カウンセリングを行ってきました。
その中で身長に関してよくいただく質問をQ&A形式でまとめました。
身長を伸ばすのにストレッチや整体は効果的ですか?
骨が曲がって伸びると身長に影響するので、全く効果がないわけではありません。
しかし、骨そのものが伸びないと身長は伸びません。
成長期は一度逃すと二度と来ません。特に子どもの場合、この間にどれだけ栄養を摂取し、骨を伸ばすかということにフォーカスできるかが鍵です。
身長を伸ばす根本的な部分は栄養なので、まずはこの部分をしっかり整えるようにしましょう。
成長ホルモンのスプレーで身長は伸びますか?
対象者120人に、成長ホルモンを分泌させるGHRP-2という薬を1年間摂取させた実験では、偽薬(プラセボ)群、低容量群、高容量群の年間の身長増加率はそれぞれ5.5cm/年、5.2cm/年、5.1cm/年と、差がないという結果が出ています。
つまり、成長ホルモンのスプレーで身長が伸びるという可能性はかなり低いです。
身長を伸ばすにはアルギニンがいいと聞きましたが本当ですか?
アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進させるという働きがあることが知られています。
しかし上で述べた通り、成長ホルモンが分泌されても身長の増加速度は変わらないことが報告されているため、アルギニンを摂取しても身長は伸びない可能性が高いです。
さらに、アルギニンはサプリとして販売されている量の10倍ほどを摂取しないと、成長ホルモンの分泌が促進されないこともわかっています。
アルギニンを継続的に摂取することで身長が伸びたと報告している研究も私が調べた限りないので、アルギニンが身長を伸ばす効果はほぼないと言っていいでしょう。
身長を伸ばすサプリが多すぎてどれを選んでいいか分かりません。
多くのサプリメントは、「身長を伸ばす」というキャッチコピーを使うことで、目を引いて購入してもらおうとしています。
そのために色んな成分を出してそれっぽく見せていますが、全て「そう見せているだけ」です。
そもそも身長はどのように伸びるのか、そのためには何が必要なのかが理解できると、そうした謳い文句に乗せられることなく、本当に必要なものを見極めることができます。
身長を伸ばすのは栄養が9割
この記事では、身長を伸ばすにはどんなことが必要なのかを解説してきました。
そもそも身長は、骨が伸びることで伸びていきます。つまり、骨を作る栄養素や骨の合成に関わる栄養素が身長を伸ばしていく上で非常に大切です。
身長を伸ばす栄養素というとカルシウムをイメージするかもしれませんが、全ての栄養素をバランスよく摂取することが、身長を伸ばす上で欠かせません。
野菜の栄養価が低下していたり、農薬が大量に使われていたりするという背景から、食事のバランスは意識しつつも、身長を伸ばすためにサプリメントやプロテインを活用することを推奨しています。
ただしサプリメントは粗悪なものが多く、選び方を間違えると健康被害が出てしまうこともあるので、どのメーカーのものを選ぶかはかなり慎重になってください。
これまで数多くのメーカーを見てきた中で、「ここなら間違いない」というメーカーと、そのメーカーから発売されている「身長爆伸びセット」はこちらの記事でまとめているので、併せて参考にしてください。
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